不適王の実録記 — 全ての子育て世代へ ~知られざる 不登校・引きこもり引き出し業者の闇~ —

            ©️2024 不適王 (id:nekozebito)                                    

#9 カーテン

かつて、私が強制的に幽閉させられた民間の某 不登校・引きこもり引き出し業者の施設では、午前中は中学レベルの自主的な学習時間にあてられていた。

監視カメラが設置されたフローリングの大部屋に、折り畳み会議テーブルを複数並べて、当時10代の若者が15~20人ほど(男子が圧倒的に多かった)が、各々着席した。

 

若者らにとって学習の時間は眠くなりやすいものだ。

また、特に不登校や引きこもりの若者の場合は、日常における様々な事象について、精神疾患や発達障がい等との関わりもある為、理解と専門的な配慮が必要とされるケースが多い。

ちなみに、この某 不登校・引きこもり引き出し業者は、精神科/心療内科そのものを否定するという無知で軽薄で偏った思想をもった業者であった。

 

私が業者の施設へ収容された当時、わずかでも眠気を催しただけで、フローリングの大部屋で監視の役割を担当していた若干20代半ばの自称「指導員」ハセナワ(仮名)の指摘が入る。

 

これだけで、個別に あるいは「連帯責任」と称して、過剰な体罰を課せられた。

 

ある時はフローリングの大部屋の外の廊下に正座をさせられた者がいる。

正座はいつ終わるかも分からないものであった。

少しでも姿勢を崩すと罵倒された。

 

この業者は同族経営の為、施設の実質責任者は、代表の息子/当時若干20代半ばの経歴不明の小柄な男 タカヒト(仮名)であった。

親から自称「指導責任者」の肩書きを与えられていたのである。

タカヒトは毎日昼前になって悠々と施設へ現れるのだ。

そして、すでに廊下で正座をさせられている若者を見るや否や、その陰湿な目つきが物語るように無言のままでスリッパを履いた足で、正座をしている若者を虫ケラみたいに目一杯に蹴りつけ、目一杯に何度も踏みつけたのである。

私たちには絶対に履くことなど許されないスリッパというもので。

私たちと同じ地面は決して歩かないその足で。

そして、タカヒトは、時にバケツに水を満タンに汲んできたかと思ったら、無言のまま頭の上からバケツをひっくり返したのである。

そのまま、タカヒトは一言も発することなく通称「指導員室」へ入っていった。

 

「連帯責任」が課せられた場合、フローリングの大部屋の折り畳み会議テーブルを一斉に片付けさせられる地獄の時間が始まった。

 

「カーテンをしめろ!」

 

この大部屋は収容施設の2階にあり、表の通りから視認できる為、衆人から体罰を隠していたのである。

そのうちに、若者らは監視員の男 ハセナワらから言われなくとも自らカーテンを閉めた。

 

皆がこれから起こる事に震えた。

言葉も発することができなかった。

緊張感で張りつめた。

 

大部屋の壁での空気椅子、手を頭に乗せてのスクワット。

 

空気椅子は、少しでも腰の位置が高いと怒鳴られ罵倒され、スリッパを履いたハセナワの蹴りが入った。

スクワットの場合、若者の「1! 1! 1!」という声に合わせて、皆が揃えなければならなかった。

少しでもズレたら最初からやり直しだった。

空気椅子もスクワットも終わりが無かった。

私たちはいつこの体罰が終わるかも分からなかった。

若者らは言葉にならない激しい苦悶の表情を浮かべ、言葉にもならない呻き声を上げ、姿勢が崩れた。

真夏の中、フローリングの床の足元に汗で大きな水溜まりができたことを忘れもしない。

 

時に自称「指導員」は私たちを延々と放置し、大部屋の隣りにある通称「指導員室」に入り監視カメラで監視していたのである。

 

これが監禁状態の中、連日続いたのである。

 

ある若者はマスクをつけさせられ、首からメモとペンをぶら下げていた。ボロボロのメモ用紙だった。

彼は自称「指導員」の身勝手な裁量による理由にもならない些細な理由で、24時間、そして何日も何日も何日も、言葉を発すること、他者と会話をすることを許されないという人権侵害、迫害を受けていたのだ。

その彼は別の体罰を課せられた時、フローリングの大部屋の1ヵ所で正座をさせられたまま、自称「指導責任者」のタカヒトから折り畳み会議テーブルを太ももの上に叩き押し付けられ、それを1人で支えているよう強要されたこともあった。

真夏の中、彼のマスク越しからの苦悶の表情と呻き声が目と耳に焼き付いている。

 

また、収容された青年の中には自称「指導員」の男 ハセナワよりもわずかに歳上の男性がいた。

この人は歳下のハセナワから、あろうことか、日頃から名字を呼び捨てにされた上、タメ口で会話をされ、罵倒され、怒鳴られ、馬鹿にされていたのである。

時に廊下で正座を指示され、挙げ句の果て、廊下の壁に体ごと押し付けられ怒鳴られていた。この時、この人が涙を流していたのを私は見ている。

皆さんは監禁状態のストレスフルの中、人格が否定されたこの人の苦痛と恥ずかしめ、心境がどのようなものか想像がつくだろうか。

後に、この人は『ハセナワから受けた横暴と屈辱、この同族経営の業者の代表および代表の息子タカヒト、このような業者を利用した親を絶対に許さない』と語っている。

 

さらに、ある若者は連日正座をさせられたがゆえ、脚に異常を訴えていた。

当然この声は誰にも届かなかった。

彼は後に別件で個別に正座をさせられたことがあった。

見せしめに他の若者全員の前で。

彼は何も悪事は働いていなかった。

これは自称「指導員」のタカヒト、ハセナワらの誤認によるものであった。

彼はあまりにも長時間の正座の為、尿意を訴えた。

しかし、トイレに行くことすら許されなかった。

彼はフローリングの大部屋の中で、全員が見ている手前、正座をしたまま涙を流しながら失禁をさせられたのである。

垂れ流しであった。

 

これらは私が実際に経験し、見てきた事実であり、近年の日本で起きている事案である。

おびただしい人権の略取であり刑法における犯罪である。

 

不登校・引きこもりを改善?!

それとこれらが何の関係があるのか!!

 

親が頼った某 不登校・引きこもり引き出し業者は犯罪を犯していたのであり、その上、法外な金額を要求する悪徳業者だったのである。

 

 

不適王